マタギガンナー 6巻

 山野さん武器なし…丸腰で練習試合に挑みます。 二人は武装しているとはいえ、他チームと正面から撃ち合えるはずもありません。逃げに徹して順位ポイントを稼ぐ手に出ますが…。

「えっ 山野さん!?」

「なんでそんニャ目立つトコに」

 銃を持ってる前提で位置取りしてしまい、普通にスナイプされてゲームオーバー…。

 コーチ日野の狙いは山野さんを変える事。

「狩人というのはまず逃げることをしねぇ」

 考えてみれば当たり前。狩人は獲物を獲ってナンボ。追い詰めるのが大半で、逃げなきゃならない場面には最初から出食わさない。 それがプロです。

 退く判断のわずかな遅れが積み重なり、負けの連鎖になっていた、と。

「だからーー山野さんには徹底的に追われることに慣れてもらう! それこそ逃げ方を体が覚えるまで!」

 そして一ヶ月、GTGS敗者復活戦。

 絶妙に退いて他チームのぶつかりあいを誘発し、漁夫るマタギガンナー。

「狩人の動き…つまり眼前の敵を無意識のうちに追いがちだった山野さんが 戦略的に退くことを体得しつつある…! それは…奇天烈な立ち回りをする天然プレイヤーだった山野さんが プロゲーマーらしい動きをするようになったということ!」

「『マタギの山野仁成』は『プロゲーマーの山野仁成』になりつつある!!」

 チームとしてのレベルが上がったマタギガンナーは敗者復活戦一次予選を1位通過。

「だが厳しい戦いはここからだ!次の敗者復活戦LCQ#2こそ本当の正念場で…」

「マッテ!! ワタシたちはLCQ#1で12連戦したバッカリ… 息抜きが必要デス!!」

 ソフィアの強弁?ワガママ?で何故か富士登山強行w

 結局ソフィアが最初にへばってさくらもヘロヘロ、元気に山頂に立ったのは山野さんだけだったw

「…姿勢や歩幅 呼吸法 そういう山歩きのコツを先祖代々教わってきたからな 村のマタギには70でヒマラヤ登山をした者もいる… それに俺の息子も…」

 え、山野さん息子もいたのか?

 みんなが遊んでいる中、情報収集していた日野。チャンピオンシップの出場チームか出揃ってきたのですが…。

「去年まで毎年上位を独占していたプロチームがことごとく無名のダークホース勢に敗北…!! 世界大会で今 何が起きてるんだ…!?」

 ガンナーズ・トライブ社はゲーム情勢の流動化のため、ゲームと全く縁のない者たちを招聘し、鍛え上げて対戦させるプロジェクトを立ち上げました。名付けて「門外漢(アウトサイダー)プロジェクト」!

 例えば中国、少林拳の修行僧チーム。

 例えばカナダ、消防士のチーム。

 例えばフランス、ロックバンドがそのままチームに。

 こんなチームが世界大会上位を独占している!

 更にひとつ、アメリカ。探検家チーム。リーダーは…山野匠。

 え…山野? 山野さんの息子!?

 それはともかく、敗者復活戦にも門外漢プロジェクトの対象チームがいました。料理人チームと占い師チーム。

「プレーオフを敗退した君たちはアウトサイダープロジェクトの落ちこぼれ… 運営本部としてはこれ以上関与しないのであしからず」

 運営から見捨てられた2チームが密かに手を組んでいた…チーミングはバレたら一発BANです。ギリギリですね。

 敗者復活戦のファイナルラウンドはマッチポイント制。累計スコアが200ポイントを超えたチームがそれ以降で一度でも一位を取れれば勝ち抜けが決まる。 …つまり目立ったチームは引きずり降ろされる! 複数チームに狙われるマタギガンナーは非常に不利です。

「簡単な話だ 問題ないだろう」

 事もなげに言い放つ山野さん。何か策があるのか?

 混沌とした様相を呈してきた世界大会。山野さんの息子さんも出場して、しかもかなりの実力者だとか。 …ゲーム強いのは血なのか?w

 順調にマタギガンナーが勝ち進めば、ほぼ間違いなく息子さんのチームと当たる訳で。どうも二人の仲はあまりよろしくない様子。中身バレすると一悶着あるのかな? これが山野さんの最後の試練になるんでしょうか。

 まずは最初の試練、敗者復活戦の勝ち抜けですが。

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