ニンジャスレイヤー キョート・ヘル・オン・アース  14巻

「ハッハハハハハハ! 攻撃せよ!攻撃せよ! さあ攻撃せよラオモト・チバよ! 父の仇がここにおるぞ!攻撃するがいい! この領域侵犯者とこのニンジャスレイヤーを!」

 ネオサイタマ境界の橋の上、アマクダリの戦力に包囲されるニンジャスレイヤーとワイルドハント。

「ジゴクで…会おう… そう遠い再会でもなかろう! イ…イヤーッ!」

「バンザイ…ザイバツ・シャドーギルド バンザイ!」

 自らの腹に手刀を突き立てるワイルドハント。ナムアミダブツ!ハラキリである!

 それを合図とするかのように一斉にコウゲキを始めるアマクダリの攻撃へり、ガンボート、モーターヤブ改善にクローンヤクザ! 全方位からの銃弾…をヌンチャク一本で防ぐニンジャスレイヤー!

 さすがに防ぎきれぬところにアンタイ・ニンジャ・ミサイルまで放たれ、さしものニンジャスレイヤーもこれまてまかと思われたその時…。

「捕まれぇええええ!」

 デッドムーン駆る武装霊柩車ネズミハヤイDIII!

 間一髪でニンジャスレイヤー脱出!

 タマリバーに沈む鉄橋。 中間管理職の悲哀を全力で表現したワイルドハント=サン…。ザイバツとアマクダリの抗争をも利用した最期の攻撃でしたが…空振りに終わりました。 サラバ ワイルドハント=サン!

 ネズミハヤイには意識を取り戻したナンシーも同乗。コトダマ空間に近づきすぎた己の一部を切り離したおかげで現実空間に復帰できたとか。

「コトダマ空間の正体を知ることが私や貴方の今後に深く関わってくると…私は思う 多分ね」

 様々な謎を秘めたコトダマ空間。いずれはその最深部 黄金の立方体に挑まねばならないのでしょうか。

 ですが今は

「キョートに戻る 直ちに 何もかも彼の地に残したままだ 何ひとつ解決していない」

 そう、タカギ=ガンドーの死の真偽も確かめねば。

「私も行く とことんやる気なんでしょ? 私も乗る 結局今となっては私も貴方同様ザイバツに狙われてるわけだし逃げ回るのは性に合わないの」

 ナンシーも同行するキョート再侵攻。

 その為にはユカノの記憶を取り戻してもらわなければ…。

 しかしユカノが匿われているニチョーム・ストリートのゲイバー「絵馴染」にザイバツの魔手が迫る!

「ドーモ カワイイニンジャ=サン 私はメンタリストです」

 ユカノと彼女を護衛するヤモトが潜む地下室に突如現れるニンジャ・メンタリスト!

 メンタリストが指差すとヤモトの膝に極彩色のスリケンが刺さる!…軌道も何もなかった?

 次の瞬間、メンタリストに向かって飛来するスリケン!ニンジャスレイヤーによるスリケンアンブッシュだ!

 しかしスリケンはメンタリストの身体を水のように透過…。

「そのなりはニンジャスレイヤー=サン フム であればワイルドハント=サンはすでに… ドーモ 私はザイバツ・シャドーギルドのメンタリストです」

「ドーモ ニンジャスレイヤーです」

 メンタリストの身体が水飛沫めいて飛び散り…光るマネキネコに。

「マネキネコは光りますか? おかしいと思いませんか? あなた」

 遠ざかっていくメンタリストの声。

 ニンジャスレイヤーの意識が鈍化していく。

「…何があった? ここですべきことは…」

 ユカノがいたはずのベッドには光るマネキネコ。

「…ユカノは先程までそこにいたはすだ…」

 精神を統一し、記憶を整理する。

「分かる ここは絵馴染の地下室だ」

 …地下室にいたのはニンジャスレイヤーとヤモトのみ。ユカノが連れ去られた?!

 ザクロが受けた電話にはやたら正確な情報を知る者が。

「私の名は便宜的にディープスロートとでもしておこう お前がまごまごしている間にドラゴン・ユカノが…」

 ユカノはすでに空路でキョートへの護送中だと。

「危険だが先回りする方法が一つある アンバサダーというザイバツニンジャを探せ いいか ネオサイタマにはアンバサダー キョートにはディプロマットだ」

 この双子が持つポータルの力を使えば2箇所を一瞬で行き来出来る。しかしポータル通過者の3割は途中で超自然現象に巻き込まれ…死ぬ。

「その賭けにお前は乗らねばならん…いいかニンジャスレイヤー=サン アンバサダーを探せ!」

 …さて、このディープスロート、正体はタカギ=ガンドー本人w キョートにてザイバツに潜り込む為、「ジャッジメント」の姿を借りて暗殺仕事を請け負ったガンドー。その暗殺対象が双子の兄、ディプロマットであり、「ザイバツをぶち壊す」という目的のもと、二人は意気投合していたのでした。

「…俺はザイバツに入りたいんだよ 手柄を立てて… たった一人ではザイバツに立ち向かおうとするバカのためにな」

 その能力故にマスターニンジャ「イグゾーション」に騙され、親を殺されながらそのイグゾーションの元で修業していた…体よく騙されていた事がザイバツ離反の原因でしょうか。

「イグゾーションを殺したのは俺だ」

 ガンドーの告白。腹を割って話す、という約束を愚直に守るガンドーを信じる事にしたのでしょうか。

 弟アンバサダーが得たユカノ誘拐計画の情報をテレパシーでディプロマットが共有、ガンドーに話し、ガンドーはユカノの護衛にニンジャスレイヤーを送り込む事を思いつき正体を隠して連絡…ややこしい事してるなぁw

 しかしユカノはザイバツの手に…。

 ネオサイタマにいるアンバサダーの元には早くもメンタリストが!

 目的を達成したのでキョート撤退の辞令を渡しに来る…との触れ込みでしたが…まるで信用できない!

 何せメンタリストのジツとは、幻覚をみせて現実を誤認させるゲン・ジツ!その力場の中ではカラテ防御も役に立たない…。

 ゲン・ジツを破るには、力場内に出現する『幻の兆候』を発見し自覚で幻覚を打ち消す…しかない!

 戦う覚悟を決めるアンバサダー。

「まずは辞令を受け取れ アンバサダー=サン 本物かどうか確かめては?」

 …ふと見ると道場に飾られたフクスケがタキシードを着ている? ゲン・ジツだ!

「何か御戯れをなさっているのでは…」

「はて?」

 …フクスケがカミシモを着ている。 ゲン・ジツが解かれた!

 殺すつもりなのかふざけているだけなのか、ジツと言葉両方で虚実入り交じる…一瞬も気を抜けない対峙!

「ほら あのダルマ なぜダルマが素足で立っているのだろう」

 ゲン・ジツに囚われている! いつのまに?!

 ポータルの能力を持つ二人をゲン・ジツに取り込んで、ムーホンの可能性なく完全に管理するつもりか。

 キョートの兄ディプロマットの元にもひとりのニンジャが。

 護衛の名目で茶室に上がり込んだニンジャチェインボルト。

「熱いチャだ 早く」

「…ドーゾ」

「いや 今思ったがやはり冷やしたチャがいい やり直しにしろ」

 「先輩」のホログラフィをこれ見よがしに輝かせ、矢継ぎ早に無理難題をおしつける…これはテレパシーに気づいていて対応をさせない為?双子の能力にザイバツが気づいている?!

 その頃、アンバサダーは助っ人に現れた炎のニンジャイグナイトの火炎で道場ごとメンタリストを焼き尽くす!

「…アァ?面倒クセェーッ!」

「焼いちまえば同じだろうがっ!」

 ビルのペントハウスドージョーが燃え上がる!

「殺した とお思いかな? 建物の崩壊ごときでマスターニンジャを倒せますか?あなた」

 無傷のメンタリスト。

「カラテの使い手を倒すにはカラテをもってせよ 違いますか?」

「同感だ」

 上空から大上段カラテチョップを叩き込む!

「カラテの使い手を倒すにはカラテをもってせよ つまりオヌシをカラテで殺す ドーモはじめまして ニンジャスレイヤーです」

 ゲン・ジツの兆候となるものを片端から潰していくニンジャスレイヤー。

 ニンジャ…殺すべし!

 ゲン・ジツはマンガと非常に相性がいいですね。「幻の兆候」をいくらでも用意できるんですから。ドラマとかでやろうとするとひとつひとつオブジェクトを用意しなければならないw

 連載ではゲン・ジツのネタバレしているのですが、見返してみるとキチンと能力の伏線が張られているんですね。

 「メンタリスト自らがところどころ『幻の兆候』を指摘している」…んですから。

 そうでもしないと穴がなさすぎますもんね…。

 

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