僕のヒーローアカデミア 40巻

 黒い強化服にサポートビークル…まんまバットマンwなオールマイトが表紙の40巻。 終わりは近いです。

「肉体の大きな損壊を繰り返すと寿命が加速していくとするならばーー あの“個性”で一気にーー」

 装備を壊しながらもAFOの攻撃をいなすオールマイト。

「笑顔が消えてるぞ!それじゃあ臓腑の欠けた只の老骨だ 若者の”個性“を上っ面だけ模倣し自身を介護させてるだけの!」

 圧倒的なパワーでオールマイトを叩き伏せる! 衆人環視の中で平和の象徴を壊す…。

「わかっちゃ…いないな…!! 親友…!!」

「人は明滅するのだ 私の灯が消えようとも 私の灯を受けた誰かが照らすーー」

 その光に照らされた者は自らも輝こうと足掻き…。

「彼らの光により強く追い縋れる…! 輝きたいと腹の底から思える!!!」

 青山が光る。葉隠がレーザーを集約!

「待ってたぜ!!ヒーロー!」

 あぁ、葉隠の個性は“光の屈折”…青山との相性は最高だ!

「そうして闇がりは照らされ!私もまた瞬けるのだ!! 負ける気がしないぜ!! AFO!!」

 装備を次々壊し、それでもAFOにダメージを与えていくオールマイト。とっくに限界を超えていますがほぼ精神力だけで保たせています。

 しかしAFOも若返り続け…。

「笑顔を忘れたな 親友」

 攻撃を加えようとしたAFOの身体が…止まる!

「血は等しく赤い 征け!! オールマイト!!」

 …ステイン! 歪んだ正義だがオールマイトを認め、手助けに来た!

 しかしAFOは即座に対応!「抗原変態」血を書き換える…そんな事もできるのか!

 個性「凝血」を奪うついでにステインに一撃、返す刀でほぼ装備のなくなったオールマイトに一撃!

「俊典!!まだ紡がれてるぞ!がんばれ俊典」

 お師匠…志村奈々が、サー・ナイトアイがオールマイトを励ます。 …幻覚だ。

 サポートアイテムも脚ももう使えない もう戦えないよ

「でも まだ死んでない」

 這い上がる…!

 しかしAFOは死柄木とのドロワープ圏内へ。

「弔に『僕の個性(ふくせいひん)』を譲渡する事で 彼は僕を超えた僕となる」

 泥ワープで緑谷と格闘中の死柄木を引き寄せようとする。

「先生…邪魔するなよ」

 植え付けたAFOの意識は既に呑み込まれている。

「ならば出向くまてさ」

 瀕死のオールマイトをぶら下げて飛ぶ…。

「オールマイト助けなきゃあ!! 緑谷出久!!」

 緑谷がオールマイトを助けないわけがない! …しかし溢れそうな涙を堪え…『OFAの面影が緑谷出久の中で一足先に別れを告げた』

 ヒーローとして、すべき事を。

 オールマイトもまたすべき事を。

「平和の…象徴に…」

 AFOに掴みかかるオールマイト。

「もっかい死ねば せめて幼稚園児くらいにはなるかぁ!?」

 腕に残った最後のギミック…しかしそれも爆発には至らず。

「やっと出し切ったな! 手負いのヒーローの怖さは散々教わった 君には何も果たさせはしない」

 今度こそ指一本動かせないオールマイト。高空から地面に叩き落とそうと…もう誰も間に合わない?!

 その時、軟着陸しようとする雄英の上に現れたのは…爆豪!!

 緑谷の元へ飛ぶ…緑谷は「変速」で加速して爆豪をAFOの元へ! オールマイトを無理矢理引っ剥がす!

「爆 豪 少年…!」

「勝つぞ!!!」

 爆豪の身体はエッジショットが繕って動けるようになっているが、動くたびに激痛が走るはず…。

「わーってる 生かしてくれてありがとう先輩」

 ニトロを含んだ汗粒を任意の場所で爆発させる事で加速を得てAFOに追いつく!

「俺がラスボスだAFO!! OFAに拭えねーもんはこっちで拭うってなぁああ!!」

 ズタボロながらもAFOを追い詰める爆豪。

「こいつが手を差し伸べなければ 僕が最も憎いのは」

「おまえのせいだ駆藤!!」

 AFOの記憶が混濁する。

 OFAの初代…双子の弟、与一に手を差し出した2nd駆藤。彼と爆豪が似ているのは偶然なのか。

「”譲渡“を成立させる為 余力を残しておかねばならない…と思っていたがもういい… お前を殺すのもゴールも譲渡も…一括だ」

 全因解放“全ては一つの目的の為に(オール・フォー・ワン)”

 全力の攻撃を爆豪に向かって叩き込もうとするAFO!

「爆ぜろ」

 AFOの口の中で爆発!

 ニトロの汗粒を普通の汗粒でコーティングして時間差で爆発させる…土壇場でなんという応用…!

 怯んだところに爆豪の連射!

 身体が幼くなったせいか個性の支配力が弱まり、爆発のダメージに耐えられなくなる…! 皆が与えてきたダメージと苛立ちが実を結び、遂に倒れる!!

 地に伏せるAFOの姿は既に赤ん坊… それでも進む。死柄木を支配すればOFAを奪える。あと少しーー。

「まだ…消えねーのかよ…」

 立っているのがやっとの爆豪。 大丈夫だ…放っておいても消える 倒れようとする…足を支える。

「っぶねえ…! 完全に勝たねーとなァ!?」

 倒れない爆豪に恐怖したか、AFOは咄嗟に刺を出す個性で爆豪を刺す。母から奪った最初の個性。

「オネンネの時間だAFO」

「嫌だ 感情に支配されていたんだ こんなの僕じゃない…嫌だ」

 AFOの姿は胎児に…更に戻って…消滅。

 長い長い、個性社会の始まりから続く邪悪との戦いに決着が着いた瞬間でした。

「ああ くっそ オールマイトのスタンディングしたかったのに」

 倒れ込む爆豪。

 ナイトアイの見た未来では、オールマイトはサポートアイテムを破壊されて空中から叩き落され、死んでいた…はずでした。 沢山の人が少しづつ積み重ねる事で運命をひっくり返したのですね。まさにバタフライエフェクト。

 「これは僕の物語だ」と嘯くAFOに「そうじゃねェ」「これは俺たちの物語だ!!」と叩きつけるのが爆豪なのは象徴的ですね。 最初は一人てなんでもできる…ある意味孤独な、AFOと同タイプな人間だった爆豪が緑谷はじめ沢山の人との関わりで変わり、一人の力では到達出来ないところに至った…彼も「最高のヒーロー」に辿り着いたのではないでしょうか。

 そして最後の一人、死柄木弔との決着をつけるのは緑谷出久の役目です。「奪取」の個性を使えるようになった死柄木は、放っておけばAFOへと成長する危険な存在となりました。緑谷は彼を倒す…もとい救う事ができるのでしょうか?

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