スパイダーマン:オクトパスガール 2巻

 スーペリア・オクトパスに乙葉の肉体や日常を壊される事を恐れ、非常警戒モードのドク。

 実のところ乙葉の家まではバレてはいなかったのですが、騒ぎが起きればそこにオクトパスがいる、と見当を付けてやって来るであろう事は明白w なのでできるだけ静かに潜伏するのが良策なんですが…。

「見つけた…! マリカァァァアアア!!」

 丸児真里加の幼馴染、倉辺桐香。小さい頃にマリカと一緒に芸能活動…見込みのない子供にお遊戯だけさせてレッスン料をせしめるプロダクションの小遣い稼ぎ…をやっていて、見切りをつけたマリカはキリカを残して引退。でもキリカは諦めきれなくて、メンタルが成長しないまま大きくなった…。

 誤解して乙葉を襲うキリカ。その騒ぎを聞きつけて現れるスーペリア!

「ふむ…暴力事件の現場か しょせん子供の喧嘩 …と言いたいところだが凶器が振るわれるようでは見過ごせん」

 キリカの異常な運動能力を自己暗示による危険な域の強化である、と見切り拘束するスーペリア。

「我が発明品を用いて頭脳を操作する 心配は無用だ 異常行動の原因となる記憶を消去すればこの娘も落ち着くだろう」

「助けてマリカちゃん!約束したでしょ! いっしょにアイドルになろうって」

 尚も暴れるキリカをおとなしくさせようとスーペリアのアームが飛ぶ…それを抑えるもう一本!

「乱暴はいけません!」

 乙葉が自分の意思で動かした? いや、それよりスーペリアにバレた?!

「その比類なきメタルアームを操るーー君は何者だ!?

 しかし反射的に防御しているだけの状態の乙葉では押し切られる! 髪飾りを落としてしまった乙葉はドクと入れ替われないまま捕らえられ

「今は一刻も早く我が拠点にてこ少女を検分し 適切に処理しなければならん」

 神経スキャナーでドクを消去するつもりか。

 アジトでスキャナーにかけられる乙葉。逃げ切れず、アームから姿を投影させるドク。

「だが貴様の出る幕はない なぜならここに最新にして最高のスーペリア・オクトパスがいるのだからな!」

「”最新“のオクトパスはこの私!貴様こそが我が過去の亡霊なのだ!!」

「猿まねなどではない!負け犬は黙っていろ!」

「負け犬は貴様のほうだ! 劣等感まみれの“劣った”オクトパスが!!」

 理屈っぽいのがダブルで、セリフが多いなw

 消去プロセスを開始しようとするスーペリア。しかしそこに割って入って来るマリカたち! キリカが匂いを追って来たらしい…すげえな自己暗示w

 マリカが渡した髪飾りでドクと乙葉の入れ替わり完了。

「よくも私を虚仮にしてくれたな若造が!! 今から貴様をタコとクモの合い挽き肉にかえてやるぞ スーペリア・オクトパス!!」

 乙葉の身体を盾にスーペリアの攻撃を防ぐドクw ヒデェw

「それがヒーローの限界だ 倫理と良心に縛られ…結局何も守れはしない」

 緊急再生システムを起動しろ、と宣告するドク。それでスーペリアは自分に統合される。

「こ…っ 断る! 貴様のような薄汚い悪党に戻るくらいならこの場で消滅したほうがましだ!!」

「…だろうな おまえは私の”ヒーローの夢“だ …純粋な夢のままに消え去るのもいいだろう」

 ドクも悩み、揺れながらここまで来たんですね。 ジョーカーとかのような芯から狂っているヴィランとはちょっと違う、悩める一人の人間としての面です。

 しかしそこに割って入った翼を持つヴィラン!

「おまえら ひとンちでなにやってんだ」

「その声は…当麻!?」

「タカちゃん!?」

 そう、それは当麻多華の変わり果てた姿でした。

 鳥型ドローンを背面に装備した多華。そのままスーペリアを引き上げ、倉庫を破壊して脱出します。

「全部 消えちまいな」

 …とりあえず乙葉たちも退散。一旦騒ぎは沈静化。

 この騒ぎでマリカとキリカのわだかまりは解けた模様。ドクは神経スキャナーを取り戻し、NY帰還の準備を進める事が出来る。スーペリアが狙うのはドクだけなので、ドクがいなくなればスーペリアが乙葉たちを襲う事はない。多華は既に一線を踏み越えてしまった。一般人が関わるべきではない。総じて乙葉たちにとって事件は終わった…。

「ただ…ちょっと ちょっとだけ…丸児さんとキリカさんが楽しそうだな…って思っただけて もう私とタカちゃんがそんなふうにはなれないってことは ちゃんと分かってます…」

 涙を流す乙葉。マリカ、キリカ、デンコが声をかけます。

「なんとかしようぜ 当麻のこと あいつ…やべえ怪人みたいになっちまって なにやらかすか分かんねーけど ほっとけねーんだろ奥田宮 おまえの友だちなんだから」

 乙葉のやってきた事が皆をつなげたんですね。

 以後、「多華を取り戻すこと」がチームオクトパスwの目標となります。

 そもそも乙葉と多華の出会いは…タコヤキでした。乙葉の伯父さんの焼くタコヤキが縁で仲良くなった二人とその家族。多華のお父さんは大型のドローンを開発していた発明家なんですが、その技術を“アクロス・カンパニーが丸ごと取り上げてしまった。裁判で争うために多華父と乙葉の伯父さん(元弁護士!)が協力し始めた矢先、交通事故で二人一辺に…。

 …神経スキャナーの横流しもアクロスでしたね。どうにも胡散臭いな。

 親戚に引き取られていった多華は、数年後には人が変わったようになっていたそうてす。

 伯父譲りのタコヤキで皆をもてなす乙葉。

「どうぞおふたりとも 焼きたてを

 成り行きでその場に現れたスーペリアと多華にもふるまう。

「タカちゃん 少しお話をーー」

「さっきも言っただろーー あたしとおまえはもうなんの関係もねえんだ」

 飛び去る多華。 父のドローンを改造した翼で…。

 説得は無理じゃないか、とマリカ。

「…いいえ 大丈夫です」

「タカちゃんは昔からアツアツが苦手ですっごくフーフーするんですけど さつきのお話の最中もフーフーしながらしっかり食べてくれてました タカちゃんはやっぱり私の知ってるタカちゃんでした きちんとお話すれば きっとまた仲よしになれます!」

 乙葉が最初と比べて大分積極的になってきました。ドクの無茶に付き合ううちに本来の性格が顕になってきた感じですかね。ちょくちょくドクの方が引っ張り回されているのは、実はこの二人がコンビとして相性いい証拠かも知れませんw

 そしてどうにも暗躍している気配があるのがアクロス・カンパニー。いろんな技術を集めている様子ですが、スパイダーマン本人にもちょっかいをかけているようで…。単に金儲けの為ならまだマシです。 何だかろくでもないこと考えていそうなんだよなぁ…。 

 最終的に乙葉、スーペリア、スパイダーマン連合でアクロスwith多華と対決…とか?

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