
「…あの… その… こ、この体育祭… …その…勝ちたい、です」
3年、最後の体育祭。1組級長古見さんの檄…檄? 全員分のボンボンも用意した古見さんの勢いにノセられて頑張る1組メンバーw
新顔からおなじみメンツまで盛り上がる中、不器用な蕗 陽くんは障害物リレーでコケまくり、最下位に。
「…ごめん 自分…不器用で…」
「でもまぁ あんだけ頑張られるとねー… 火ぃ着いちゃう人いるんぢゃん?」
最終種目、クラス対抗リレーのアンカーは古見さん。2年の時、2位で終わった悔しさを覚えていて根津野さんに特訓を受けていた!
その古見さん自身にも気合が入った…コンディションは完璧!
更に4組のアンカーはまけるちゃん! でもなんだか様子が違う?
「…分かってる 『引き分け』なんて私が言ってるだけ ホントは全部負けてる」
いつもクラスで2番目に足が速かった。どれだけ努力しても何故か勝てない。そういう星のもとに生まれたんだと考えて。
『もういいじゃん 負けて悔しいフリして みんなが笑ってくれれば』
『だから死ぬほど頑張った!!』
「勝つ 今日 ここで 古見さんに」
…負けなかったんですね、自分には。あんまり中身のないおちゃらけキャラだと思っていましたが、割と深刻な内面を抱えていたようです。
…わずかに速く渡った1組のバトンのリードを守って古見さんが先にゴール!
「負けたーーーーーー!!!」
突っ伏すまけるちゃん。駆け寄る古見さん。
『違う!古見さんには可哀相って思ってほしくない』
複雑な感情を慮ったのか踵を返す古見さん。 まだ負けてない!と立ち上がるまけるちゃん。
「見てろよーーーー!!」
そう叫ぶ彼女の顔は今までで一番いい笑顔で。
永遠のライバルキャラ、矢田野まける。でもその『負けない』姿勢は必ず何かを超える事が出来るでしょう。 目指せイチバン!
お疲れ古見さんが只野くんに癒やされたり、万場木ちゃんが和貝くんの気持ちに答える…自分の目気持ちに踏ん切りつけるために只野くんと1日だけデートしたり…
「好きになってくれてありがとう」
「好きになってみてよかった」
ぐわぁ…なんだこの綺麗な失恋! 清純すぎる! 万場木ちゃん、和貝くんとちゃんと幸せになってほしいですね。 そうなる資格が彼女にはある。
さて、忘れがちですが古見さんたちは受験生。各自の入試も進んでいます。
古見さんは碧山学院国際コミュニケーション学科志望。総合型選抜第二選考…グループディスカッションに臨みます。
複数人のグループで当たられたテーマで討論を行い、その議論の進め方などで評価される…と言うもの。
…喋れないと駄目そうだけど…大丈夫?
「目玉焼きにかけて一番美味しいのは何?」
これ議題?w
へんな議題で…しかもグルーブメンバーが只野(!)さん、「エジプト」とか意味不明の単語しか喋らない鳩堀さん、三重から来た三つ子三湖市さん、…そして古見さん。
まともに議論できそうなのが只野さんしか居ねえw
結局三湖市三姉妹の強引な多数決で『わさび醤油』で結論。あんまりグループディスカッションの意味が…。
次の議題が「世の中から争いを無くす方法とは?」
いきなり話が重くなり、議論もギクシャクしてきた頃…。
「あの…私はケチャップも美味しいと…思ってました…」
いやその話もう終わってるから!
「み、皆さんは…ににに2番目に好きな目玉焼き…にかけるものはななんでででで?」
…いっばいいっぱいだったんですねー。自分で何言ってるか分かってない…。
ただこれで緊張感が解れ、活発な議論が誘発され…ついでに鳩堀さんが喋っているのは簡単な暗号であることも分かり…あれ?趣旨変わってない?
「目玉焼きにかける一番おいしいものはわからないけどみんなの好きなものは分かった」
というなんかすごい結論にw
ただ試験官は
「グルディスって いるんですよね〜 たまに 全員合格にしちゃう子が」
コミュニケーションを誘発し、その場の全員を仲良くさせてしまう。活発な議論で各自の個性を引き出す才能、て事でしょうか。
ともあれ古見さん二次選考合格! 友達を作る努力が実を結んだ形ですね。
夏休みが終わって受験も進んで…確実に時間が進んでいます。それと共に各自が成長している事が分かるのもいいですね。 特に今回、古見さんの将来に繋がるところに経験が活かされました。 1年生のときの古見さんなら確実に出来なかった事が出来ている訳ですね。
こういう成長の実感が、生きていくのに大事なのではないでしょうか。
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