
本日、桂正和先生の「ウイングマン」実写ドラマ化が発表されました。連載開始が1983年ですので、実に40年越しのメディア化です!
「電影少女」「I,s」「ZETMAN」等ヒットを飛ばし続けた桂先生の初連載作品にして、おそらくご自身の「好き」を全部ぶち込んだ意欲作でした。
それはぶっちゃけて言ってしまえば「特撮ヒーロー」と「美少女」w
中学生になっても特撮ヒーローが好きで、好きが講じてオリジナルのヒーローコスチュームを作ってしまった少年、広野健太。
「先生、広野くんなら変身しに出ていきました!」
風紀取り締まりみたいな事をする…要するにヒーローごっこをしていた健太が、突然空中から降ってきたほぼビキニ姿の女の子、アオイと出会うところから始まる「ウイングマン」。
アオイがもたらした、書いた事が現実になるノート「ドリムノート」の力でウイングマンに実際に変身できるようになった健太は、特殊な出自が何一つないのにスーパーパワーを手にできる…という当時の少年たちの憧れの的でした。 …仮面ライダーとかは(当時は)改造手術とか受けないといけなかったし、特殊な訓練を積んで技術を身につけるか先祖代々の血筋で能力が保証されている等、何か特別な事がなければいけなかった。そういうのが無くてもポンと変身能力を手にしてしまった健太は、当時まだ影も形もありませんでしたが所謂「なろう系」的立ち位置であったかもしれません。
いわんや理解者のお姉さんまでついてくる、となったらw
ただ、そのまま上手くいく訳でもなく。
ドリムノートによる強化は言ってしまえばガワの強化。健太本人の基礎体力がなければ十二分にウイングマンの力を発揮する事はできない事が分かります。ど素人がレーシングカーに乗っても振り回されるだけ、ということでしょうか。
結局健太は地味な体力づくりから始めていくこてになります。
同時にヒーローである事の悲しさ、辛さも知り、健太は真のヒーローへと成長していく事になります。
いや、別口で戦隊ヒーロー「セイギマン」をやったり、意中の人…美紅ちゃんを含めた事情を知った女の子たちでサポートチーム「ウイングガールズ」を結成したり、結構楽しそうにもやっていましたがw
ここらへんは特撮ヒーローにかぶれたクソガキの魂を撃ち抜いた要素でしたが、もう一つ、もう少し広い範囲のガキどものハートを鷲掴みにした要素が「美少女」と「パンチラ」でした。
まだそこまで過激化はしていないジャンプのエロ要素は、金井たつお先生に代表される「パンツの書き込み」がメインだった訳ですが、桂先生の登場で画力が大きくアップ! 可愛らしいキャラクターにリアルなパンチラ(女体)という、後の美少女ブームに繋がる戦術ドクトリンがここに完成したのです。 …地獄の釜が開いた、とも言いますかw
実際、「ウイングマン」終了後の桂先生はヒーロー要素は抜きにして恋愛要素をメインに持ってきた「電影少女」でヒットを飛ばす訳で。時代的にもヒーローではメジャーに行けなかったのですねぇ…。
ただ、その後もアニメ「TIGER&BUNNY」に関わる等、先生のヒーローものとの関わりは続いています。
最後に健太は人々の応援を受け、真の正義の味方として立ちます。正しく夢物語であり理想に過ぎませんが、それを若さと熱さで描き切る姿には感動を覚えます。
あの熱気をドラマでどう再現してくれるのか、楽しみに待ちたいと思います。
そしてできれば再アニメ化も…期待しています!
チェイング! …悪!裂!ウイングマン!
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