
「25年前…『七英雄』どもが七つの石に施した忌まわしい封印…『皇華六芒星封陣』 そのうち2つを破壊すれば封印の効力は失われ究極の『災厄』を解き放つことごできる そうすれば人間どもは確実に滅ぶ」
七つの王国へ一斉に真・暗黒七星を送り込もうとする魔王ベルゼビュート。
「その必要は…無ぇ!!! この俺が一人行きゃあ人間共など…皆殺しだからだ!!!」
抜け駆け…と言うにはあまりにあからさまな物言いは真・暗黒七星の一人“暴虐龍”ゲオルギウス。
そのまま手下を連れて人間界へ向かいます。目的地は第2王国『砂漠の正教国』。『怪力聖女』ドーラの国!
娘シーラが臨月を迎えたその時、ドーラの特殊能力『妖精の耳(フェアリーセンス)』は隣の小都市ネクロポリスが襲撃される音を聞きつけます。…いや遠すぎない?!
「でもこういう時だからこそシーラと皆を守るよ」
『殺し尽くし』『奪い尽くし』『壊し尽くす』勢いで王城へ襲いかかるゲオルギウス軍。
対してドーラは準備不足のまま兵を出しても犠牲が増えるだけ、と…。
「いいや奴らは アタシ一人で迎え撃つ」
巨大な斧一本で襲いかかるドラゴンをぶった斬る!
「ここに『線』を引いたよ この『線』から先へはアンタ達…一歩も行かせないよ!!」
宣言の通り、手下の竜人たちを苦も無く排除していくドーラ。
「お前らじゃ時間の無駄か!!」
進み出てくるゲオルギウス。トップ同士のタイマンだ!
「今からこの俺を一発殴ってみろ」
「何だいそりゃ…??」
「『ハンデ』をやると言ってるんだ でなきゃ勝負にもならねェ」
ならば、とドーラが振り上げた斧は無防備なゲオルギウスに降ろされる…余波で周りの魔族が吹き飛ぶ衝撃! しかし…。
「こいつは参ったね…」
「わかったか? この世にゃ二種類のイキモノしか居ねェ 俺か 俺以外か」
まるで傷ついていない! 反則能力『超竜靭』!
「俺の体は首筋だろうが目ン玉だろうが…絶対に壊せねェ!!」
神魔だけが持つといつ固有能力『反則能力』!
要するにゲオルギウスは『この世で一番頑丈』である、と保証されている!
防戦一方に追い込まれるドーラ。しかしゲオルギウスが人間界に興味があるわけではなく、ただ破壊と殺戮を楽しみたいだけ、と分かり…。
「俺は俺様が気持ち良くなるためだけにここに居んだよ!!」
「そう…かい… ーーならなおさら負けるわけにはいかないねェ!!!」
雰囲気が変わるドーラ。
「小細工はやめたよ 力には力 真っ向からアンタを倒す!!」
ゲオルギウスの腕にヒビが入る!
「ダイヤモンドでもオリハルコンでも脆く割れる叩き方や角度がある そのポイントを聞き分けさせてもらったよ 私の…『妖精の耳』でね」
おお…超聴力をそう使うか…。
「アンタはもう”無敵“じゃあ…なくなった!!!」
しかしゲオルギウスにはまだ隠し玉がありました。
巨大化し堅いウロコが全身を覆う。 『暴虐龍』の本当の姿…! それは今まで以上の暴威!
「“技”なんてのはなァ!!! 所詮…力も速さも無ェ…雑魚が!!すがるモンなんだよ!!! 力と…速さこそが…『暴力』!! そして『暴力』こそが…!! 強さだ!!!」
ボディに一撃もらい、ついに膝をつくドーラ。
「がんばれーーーっ ドーーラさああん!!」
その時ドーラの耳に入って来るのは夫・モーリス国王始め国民たちの声援。危険を冒しても応援に来る彼らに
「…まったく馬鹿な子たちだよ そんな風に応援されちゃ まだ倒れるワケにはいかないね!!!」
守る為、戦い続けるドーラ。それを『弱さ』と言い切るゲオルギウス。しかし彼もまたくすぶっていた『竜人』たちをまとめ上げ引っ張ってきた…守るべき者を持つ者でした。
ドーラの斧も壊れ、残るは互いに拳のみ。素手ゴロタイマン勝負!!
しかし体力ではゲオルギウスに分がある!(ドーラは齢が齢だし…)
ゲオルギウスの最後の一撃がドーラに決まらんとする時、ドーラの耳が声を拾います。
「オギャアッ!!」
シーラが出産した!おめでとうおばあちゃん!
一瞬復活したドーラはカウンター気味にゲオルギウスの拳を迎え撃ち…ひと欠片残っていた斧の破片はゲオルギウスの体を粉砕する!!
消滅するゲオルギウスと共に配下の魔族も塵となって消滅。ドーラも立つことは出来ませんが生き残った。人類側の勝利です!
圧倒的に強かったゲオルギウスをドーラが下したのは、やはり守るべき者があったからでしょうか。更に守る対象が増えたと知ったとき、正に火事場の馬鹿力が宿った。
しかしゲオルギウスも配下たちに情のようなものは感じていたようです。これを自覚したら彼の方も踏ん張れたのではないでしょうか。実は見た目より更に厳しい…紙一重の勝負だったんじゃないでしょうか。
さて、同じ所に『門』は連続して開けないとのことでしばらくは第2王国は安泰。神魔は共闘を嫌うそうで一人づつ攻めて来る様子…飛んで火に入る夏の虫って奴では?
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