冒険王ビィト 18巻

 グランシスタに逗留して疲れを癒すビィト戦士団。お風呂で親睦を深める女子メンバー…と同時に男風呂で親睦を深めるグランシスタ王とキッスw

 一転してキッスを気に入ってしまったポアラパパ、審判を下すに当たって彼をよく知らなければならない…として1日中引っ張り回しているらしい。

「…一つ教えておこうキッス ワシはな 一度惚れるとしつこいよ」

 …パワーでガンガン押していくところは親子で変わらないなぁw

 大浴場を取られたビィトたちはバスターがよく使う露天風呂へ。

「…スレッド! 聞いてくれ 頼みがある おれの仲間になってくれねえかな」

 反発しながらも気になっていた二人。

「同じ死ぬなら今後はおまえの側にいた方がつまらんことでイライラしないで済む…!」

「いいだろうビィト 強化人間とやらが何年生きるのかは知らんが…オレの残りの人生…全部くれてやるよ おまえと…おまえの戦士団に!」

 腐れ縁だったスレッドがついに正式に戦士団メンバーに。 そして翌日。キッスへの裁定が下る日。

「キッス 君への判決はもう決めている …終身刑だ! ビィト戦士団へのな!」

「生涯をこの戦士団に捧げ戦いの中で過去の罪を償いなさい 君は…バスターなのだから!」

「あ…ありがとうございます王様 ぼくにとって…最高の刑です!」

 こうしてキッスはバスター復帰。またミルファも正式にビィト戦士団に加入。新生ビィト戦士団はビィトを団長にポアラ、キッス、スレッド、ミルファの5人体制となりました。

 このビィト戦士団に王から与えられた任務が、グランシスタ北西のキューロック山脈を越えた先の探索。

「山の向こうに広がるのは最果ての地…エンドワールド!」

 そこはあの魔賓館があると言われている場所。

 バスター協会も全容を掴んでいない、魔人たちの本拠地とも言える暗黒の大陸。

「行けビィト! そこで翼の騎士が君たちを待っている!」

 気流の関係で飛行機でも越えられないキューロック山脈を越える為、ビィトたちが取った道。それが魔人たちが使う「地脈の扉」でした。

 しゃぎーが自由自在に使っている扉が固定された物らしく、低級の魔人が魔賓館に行くための通路なのですが…。

「…待て! 今すぐその場から逃げろ!」

 扉を開けようとするビィト達に掛けられる警告。

「外へ走るんだ!急げ!」

 程なく光を発し始める地脈の扉。すぐに爆発!周囲が消し飛ぶ程の威力をどうにかシールドで防ぎ事なきをえます。

 ビィトたちを脱出させたのは…星を七つ付けた魔人!

「私の名はノア 『魔人博士』と呼ぶ者もいる」

「なんで魔人のあんたがおれたちを助けたりしたんだ?」

「早合点するなビィト 助けたとは限らん」

「スレッド…だったか 君が正しい」

 全くノーモーションで突っ込んでくるノア…反応できずまともにくらうスレッド! ポアラとキッスも巻き込まれ…一瞬で3人戦闘不能!

「…あのまま生き埋めになられては死亡の確認が面倒だから出てもらっただこだ 私のこの手で…ビィト…君を殺す!」

 この超スピードの攻撃…まともにやっては勝ち目がない。

「でも…あれはただの超スピードじゃねぇ気がする なんていうか…それだけじゃねぇんだ!」

 違和感を感じつつも言葉にならないビィト。

「オッケー 君のその直感に賭けるわ」

 雷の天力を纏うことで反応速度を上げて突っ込むミルファ。 ビィトに判断材料を与える為に身を賭した! 

 ミルファの突進を瞬時にいなし、こともなげに一撃! そのまま倒れてしまうミルファでしたが…。

「…あああああっ! …マジかよ!そんなのアリなのか…!?」

 何かに気付いたビィト。ひとりシールドを構えます。

「正直勝てる気は全くしねぇが…多分一対一の方が戦いやすいはずだ!」

「…行くぞ ビィト」

 躊躇せず攻撃を叩き込むノア。

「見えた!今まで見えなかった命中の瞬間っ! おれが…『理解』したからだッ!!」

 シールドをブレードに変え、カウンターを叩き込む!

「凄い…!」

「…あの光のような突撃に対応するなんて…!」

 しかしビィトはそれを否定します。光の速さで動いたのはノアではなく自分たちの方だと。

「つまりさ ちょっと信じたくはねぇんだけど…動いてたのはこっちだ …っていうか『こいつ以外の世界全部』だ ノアにはそれを一瞬で動かす力があるとしか思えねぇ」

 …つまり相手が近寄ってくるのを待って拳を出してる? ミルファの才牙を避けた時は周りをぐるっと回した? 何、どうやんのそれ? 磁力とか重力とかで無理やり引きつけている、とかの方がよほど理解しやすい!?

 ビィトは目に映る風景やノアの筋肉の動きの噛み合ってなさから違和感を感じていたのだろう、ということですが…。 

 理屈が分かっても光の速度で攻撃されている事実は同じ。動きを理解したからかろうじて反応して一撃入れられただけ。

「同じ手をもう一回くらってくれるような相手じゃねぇだろうしなぁ…」

「…と言いつつもビィト…話しながらでも君は必死で頭をめぐらせているな? なにかこの私に一矢報いる方法はないか と」

「あったりまえだろ あんたに殺られるわけにはいかねえ ここで死んだら暗黒の世紀を終わらせられねぇからな!」

「本気…なのだな…常に…!」

 構えを解くノア。

「乱暴なやり方になってしまったが…君の真髄を見極めるにはこうするしかなかった この手で試したかったのだ 君が…私の生命とこの世界の運命を賭けるに値する男かどうかを…!」

「ますますわっかんねえ! 魔人のあんたにこんなこと言うのも変なんだけどよ!もうちょっとおれの頭でもわかるように説明してくんねーかな?」

「…どうもいけないな私の悪癖だ 魔人たちにも『話が理解できない』とよく言われる そうだな…君にとって一番理解しやすい言葉で簡潔に言うなら… 私を…ビィト戦士団の一員にしてほしい!」

「なっ…なんだってえぇえっ!?」

 ノアさん、やっぱり言葉が足りません。考え過ぎてどうしても途中の説明がトンでしまうタイプのようです。真面目な顔してギャグをやる枠かなw

 目的のためにビィトたちの力を借りたい、ということなんだと思いますが、人間に協力を求める…ということは「魔人には持ちかけられない話」ということで…それはやっぱり魔人が手を出せない存在を除去するためにビィトたちを手引きする、って事では? …ターゲットはシャギーでは?

 魔人側の事情も明らかになりそうですね。 ついに「ビィト」も終わりが見えてきた…かな?

コメントを残す