ロックは淑女の嗜みでして 2巻

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「初めまして 吹奏楽チーム『レッドファミリア』へ 指揮(リーダー)の植草です」

 イベント当日。ヘルプで入るブラスバンドとの初顔合わせ。身バレするとマズいのでりりさは「リリー」、音羽は「オト」と称して参加…無駄な抵抗だなぁw

 通しの練習に参加する二人ですが…このバンドヌルい!

「お通夜かよ…」

「皆失敗ビビりすぎてちぢこまってアゴーギクどころか楽譜通りにすら弾けてない…!!」

 「皆で楽しく」がモットーだそうで、みんながついてこれるテンポでしかやらない…それじゃ表現できないじゃん、とひきつるリリーw

「おーー植草!? お前まだ『吹奏楽』なんてダセェもんやってんのか??」

 今回のイベントに出演する「プロ歌手」石谷ジュンです。植草と知り合いのようですが、楽器の音なんて誰も上手いか下手かなんてわからないとか、ボーカルなしの曲なんてしょせんBGMとか、散々です。まぁ音楽に一家言あるような人は絶対言わない類の言葉なんで、石谷の立ち位置も推して知るべしなのですが。

 インストバンドたる自分達はずっとこういう声と戦っていくんだ、と実感するりりさ。

「オト」

「はい♡」

「あいつをぶっ殺す!!!」

「はい♡」

 剥き出しのりりさも怖いけど対応の変わらない音羽はもっと怖いよ!

 イベント開始。客席には練習風景目撃を誤魔化されたりりさの義妹、愛莉珠の姿がw

 友達に誘われて…なので本当に偶然なのですが、石谷の歌を聞いて

「なんて薄っぺらい独り善がりな レベルの低い音楽なの…」

 とか看破する辺り、見る目はあるようです。

 で、「レッドファミリア」の出番。

「義姉(あのひと)!? どうしてここに!?」

 リリーとオトを目ざとく見つけ、帰ったらすぐ父に言いつける!義母共々家に居られない様にして差し上げる!と決意する愛莉珠…。

 その瞬間、タクトを待たずに始める二人!

練習より大分テンポが早い!そのテンポのまま曲に入る!曲は「宝島」。元々ポップスだったのが吹奏楽アレンジされて多く演奏されている一曲です。

 指揮は皆がついてこれないと考えてテンポを落とそうとしますが、オトのドラムとリリーのベースに引っ張られてペースが落とせない!演奏トチるメンバーも出始めますが、二人が支えになって曲が成立している…

「まるで『失敗なんかビビってんじゃねえ!思いっきり攻めろ!』そうこの二人に言われているみたいだ」

 全力での演奏はグルーヴを生み出し、演者も観客も巻き込んで…。

「こんなもんじゃないでしょ!!もっと剥き出しでぶっ飛べ!!!」

 リリー、ベースをギターに持ち替え、メインパートに入って来ます。最初から狙ってやがったw

「これが…義母の言いなりになっていたお義姉様なの…!?」

 愛莉珠が驚く中、演奏は終了し…石谷は植草と和解。がっちり握手を交わして大団円…だったんですが。

 演奏を終えたリリーとオトに「自分のバックバンドしない?」とか声かけてしまったからさあ大変。

「テメーのハンパな歌なんか聞く価値もねぇんだよ!!この不燃ゴミがぁあ!!!」

 あー…止まらないヤツだw 四文字系罵詈雑言がポンポン出て来るのをオトが止めて…

「つまりリリーが言いたかったのは あなたの歌はBGM以下という事なんですの ご理解頂けましたか? このイ●ポ野郎が」

 その勢いで引き上げる途中で愛莉珠とばったりw

「…あ あの あなた…本当にお義姉様なの…?」

「どう?燃えたでしょ? …親(ママ)にはナイショだぞっ!」

 …これで愛莉珠ちゃんオチちゃったようでw

「何で…こんなにドキドキするんだろう…」

 結局この一件は家にはバレず、それどころか 

「今後そのようなものに出演される際は 必ず私に声をかけて下さいまし」

 …なんてわかりやすいツンデレw

 一旦は落ち着いた二人ですが、今度は新メンバー加入問題が。

 一人目、二年生の院瀬見ティナ。高身長、中性的なルックス。親の化粧品会社のCMにも出演する「桜心の王子」の異名を持つ美人。

「実は見たんだ 君が町の演奏会でそれを弾いている所を」

 はい、りりさ見られてましたw ただ彼女は学校側に報告する気はなく、

「僕をメンバーに入れてくれないか…?」

 どうも彼女、他人から求められる事をこなしているだけで自分というものがない、というのが悩みらしく…それでこれだけキャーキャー言われるなら充分では?と思わなくもない…イベントで演奏しているりりさを見て

「君は目を離せなくなるほどキラキラしていた 僕も君の様に輝きたいと強く思ったんだ!」

 しかしティナはそもそもロックというものが何かわかっていないw 試しにピアノを弾いてみればリズムに乗れず、音が不安定過ぎ…。

 二人目は音羽の知り合い、白矢環。

 既にギターテクでかなり有名になっている彼女。

「単刀直入に言う 私とバンド組まないか オト」

「だが条件がある あの時隣にいたツインテールのギタリスト…お前のツレなんだろ? 今すぐそいつは捨てろ」

 自分もメジャーデビュー寸前のバンドを抜けて、音羽にも今までの関係を御破算にして来い、と言う…とんでもない自信家です。

「申し訳ありませんが私はリリーに夢中ですの 他のギタリストなんて考えられませんわ」

 わかっているのかいないのか、いまいち暢気な音羽。

 最終的にりりさ、音羽、環でバンドを組み、環が脱退した「ビター·ガナッシュ」と対バン勝負する、という話に。

 音羽たちが勝てば環は音羽とバンド組んでも文句を言わない。ビター·ガナッシュが勝てば環はビター·ガナッシュのメンバーに戻る…。

 問題は、ここへ来てドシロウトのティナが加入する流れだ、という事w

 対バンまで猶予は2週間。残一週間の時点でティナの腕は上がりはしたのですが、環に「自分探しは余所でやれ」と言われる始末。

「5日頂戴 5日で院瀬見さんにあんたが納得できる演奏をさせてみせる!」

 りりさが大見得切ります。

「吠えるな!勝ちたければ腕を磨け!!そんな奴にかまってる場合か!? お前は貴重な時間を無駄に捨ててるんだぞ!!」

「仲間にかける時間がムダなワケないでしょ!!」

 対バンに向け、地獄の修練を積むティナ。

 その出来は…?

 属性過積載な新メンバー加入(?)で形が決まってきました。

 身バレ結構しながらも大事になっていないのは運なのか? もうちょっと揉めるかと思ってましたがw

 こうなると一番の障害はりりさのお母さんですかね。…どうにも話が通じないレベルでイカれていそうです。

“ロックは淑女の嗜みでして 2巻”. への1件のコメント

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